乳がんになって目が覚めた

乳がんになって目が覚めた

これまでの治療時の記録、また、当たり前に朝が来て過ごせている感謝の日々、そこから残していきたいことなども書いていきます。

【回想録①】胸のしこりに気付いた夜。そして翌日すぐに乳腺外科へ。

これまで何の兆候もなく、

癌になるなんて想像もつかず危機感も全くなかった私が、

胸のしこりに自分で気付いたのは2014年6月15日、日曜の深夜のことでした。

当時3才の三男といつもどおりに布団に入り眠っていましたが、

左胸に張るような鈍痛を感じました。

いつもなら目が覚めるような時間ではありませんでした。

「生理が近くなれば胸が張る人がいるっていうから私もそうなった??高齢出産したから体質変わったかな」なんて考え、

半分寝ぼけながら右手で痛みのある左胸をさすりました。

 

そのあと無意識に、

今度は逆の手で右の胸も触ったのでした。

完全に目が覚めたのはその瞬間でした。

「ん?なんだろう、このコリコリしたものは」

 

すぐにスマホを開き、暗がりの中いきなり”検索大会”の始まりでした。

乳がん/しこり/直径1センチ大/乳がん初期症状、etc、、、、

コロコロ動くのは乳がんのしこりではないという記述を見て安心したり、

怖いことを書いてる記事を見てドキドキしたり、一喜一憂。

おととし初めて40才で乳がん検診を受けたけど去年は受けていなかったし、明日やっぱり乳腺外科に一応行ってみようかな~

そんなことを考えウトウトしながら朝を迎えました。

 

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翌朝、私は「おかんの右のおっぱい、これ、なんかあるよね?ここ触ってみて!癌だったりして。まさかね!そんなわけないけどさーアハハハ!」といったいつものノリで、

家族ひとりひとりにしこりを触るよう促していたことを覚えています。

当然、月曜の朝、夫も子供たちも朝の準備に追われて忙しいので軽~い反応でした。

「でも大丈夫!おかん一応今日病院に行ってみるから!安心料安心料!」

そうやって痛々しくひとりテンション上げながら、

大丈夫大丈夫... と自分自身に言い聞かせていました。

 

この日の夜に、まさか当時中学3年生だった次男を泣かせてしまう事態になるなんて、

年頃の息子をギャン泣きさせてしまうことになるなんて、

本当にそんなことになるなんて、

その時は思ってもみませんでした。

わたし42才、旦那38才、長男が高校3年生で、そして三男は幼稚園に入ったばかりの年少児でした。

 

この日から、しばらくは生きた心地のしない日々が始まりました。

あの晩ふと右の胸を触った偶然は、

いま思うと神のお告げか、どなたかの仕業か、

あの時しこりに気付かなかったら、どんどん進行していたのかと思うと、

本当にゾッとします。

 

偶然ではなくやっぱり必然。

 

更にはやはり、”守られた”としか思えません。

 

 

purikoko.hatenadiary.com