乳がん術後6年目。定期検診でいつも思うこと。意識してきたこと。
現在の私の乳がん定期検診
10月10日は定期検診で、主治医がいる乳腺クリニックへ行ってきました。
乳がん罹患後の検診の間隔というのは、それぞれの治療経過によりますが、
私の場合は現在まだ4ヶ月に一度のペースで受診しています。
というのも、5年目を迎えたときに主治医からは「これから半年に1回にしましょうか?」と言われたのですが、
「怖いので今のままの間隔でお願いします!」と希望しました。
もちろん主治医は快く「わかりました!Roseさんがその方が安心できるならそれでいきましょう」とニッコリ。
検診の都度、それなりに検査費や薬代はかかります。
このように迷いなく受診することを選べられること、
あらためて我が家の大黒柱の存在には頭が下がります。
そして今回もまた結果は全く異常なしとのこと。
「今日の検査ではエコーも全て異常はありませんでした。Roseさんは何か気になることありますか?」
いつもの主治医の優しく発する一言一言に、胸をなでおろしました。
また次の検診まで安心して生きられる約束をとりつけた気持ちで、
心から安堵し、ホッとして家路につくのでした。
そんな気持ちでこの6年、定期検診を繰り返し今があります。
せめて一番下がしっかり自分の足で生きていけるようになる年齢までは、
転移・再発なく、元気でいたいです。
これまで意識していたこと
2014年の夏に突然しこりが見つかり、
1年がかりで手術、抗がん剤治療、放射線治療の三大治療を受けました。
癌、しかも、いきなりステージ3。
茫然としましたが、けれどボヤボヤしてはいられませんでした。
この家に今わたしがいなくなったらどうなるのか。
まだまだみんなを置いていくことなんかできません。
罹患してしまったからには、ただただ、
目の前のことをひとつひとつ対処していくしかありませんでした。
「人事を尽くして天命を待つ」
心がボキボキ折れそうになることが何度もありましたが、
この言葉を何度も自分に言い聞かせてきました。
このことわざの原文は、昔、中国の本に書かれていた言葉で、
ニュアンスからもなんとなく意味は想像できていましたが、
この時ほど自分の身と置き換え沁みる言葉だと実感したことはありませんでした。
できる限りのことを実行する、あとは天の意思に任せる、、、
昔から、なるようになるさ!という割り切りができずに、
クヨクヨするほうでした。
やらないで後悔するより、やってもダメだったら後悔ではなく何か違うものになるんだろうと思います。
実際それは、自分を守る最も優しい生き方なのではないかと考えるようになりました。
遠い先のことだと思っていましたが、
病気になったことで「自分自身の死」というものを初めてすぐそばに感じました。
きっとこれまでカラダ(心と肉体)に感謝をせずに粗末に扱っていた私へ、
「心穏やかにもっとラクに生きていくため」に用意された、
厳しくもあったかい”ギフト”だったのかもしれません。