スマホのメモに保存していた、転移した患者さんのあたたかい言葉
私のスマホのメモ機能には、
ただやみくもに追加していっている膨大な件数のメモが保存されています。
心を打たれた記事や、参考にしたい記事、
後でもう一度ちゃんと読みたい記事、
後で家族や友人に見せたくてとりあえずよけておいた記事、
中にはもう必要のない以前スーパーに行く前に箇条書きした買い物リストなども(汗)
整理しなきゃ~と思って見ていたところ、
その中に、乳癌 ステージ3という書き出しメモがありました。
4年ほど前の日付で、ただ文章のみが保存されていて、
多分どこかで見つけた乳癌のステージ3の説明を
私がコピーして貼り付けたようなものでした。
その下に、今日ここに残しておきたい文章が続いていました。
その文章は一体どこにあった記事の中の文章なのか、
なんとなくYahoo知恵袋の回答っぽいそれは、
改めて術後6年を異常なく元気に経過しのほほんと暮らしている自分に良い意味で緊張感を与えてくれました。
また、語りかけるその凛とした強さが滲み出ている言葉から、
彼女の優しい気持ちと丁寧な生き方が伝わってきました。
以下が、その、見ず知らずの方の言葉です。
きっと、乳癌に罹患し不安を訴えてる患者さんの声に応えたものなのだと思います。
「 私も乳がん患者です。発見当初8cmのしこりで乳房も胸筋のリンパ節もすべて切除しました。
そして抗癌剤治療とホルモン治療を術後に行っていたのですが、2年後に肺に転移、その後胸膜にも転移しています。
それでも発症から8年、元気に暮しています。一般的な統計では私の5年生存率なんて25%程度でしょう。
癌専門病院でも50%といったところでしょうか。
自分がどのくらい生きられるのか、余命ってすごく気になりますよね。
私もずっと余命生存率のことを考えていました。
しかし、転移が進行し、治癒の可能性がなくなった今、統計より自分の生命力を信じてみようと思います。
少しゆっくりとした歩調の生活で、主人とふたり笑いながら過ごせる時間が1日でも多くあればいい。1日が2日になり3日に・・・
そして1年、2年と積み重なっていくことでしょう。
しこりが大きく、状態も悪い私が、最初に肺に転移してから6年になります。
それでも今復職に向けて、日数を少なくして出勤をしています。
旅行も行きます。だからあなたも大丈夫。
転移する確立は一般的に20%程度といわれています。
ゆっくりした生活をすること、3食食べて、きちんと眠って、排泄をしてという人として当たり前の生活をすること。
そして、欧米化の肉中心の生活をやめることだけでも、癌の発症率は下がります。
つまり転移のリスクも減るのです。
今をあなたらしく生きることが大切だと思います。一緒に頑張りましょう。
そしてあなたが治癒することを祈っています。
ファイト!」
改めて、
やはり人生は、
どう生きたか、どう生きるか
長さじゃないのだと思いました。
ちなみに私はリンパ節転移5個で、全摘して抗癌剤治療と放射線治療とホルモン療法。
そのメモが保存されていた4年前というと、
そのころ私は大きな治療がひととおり終わり、
たぶん再発や生存率なんかが気になって調べていたのでしょう。
同じメモに貼り付けてあった、乳癌ステージ3の説明らしきものがこちらでした。
乳がんステージ3 腫瘍の大きさが5cmより大きくリンパ節転移を認める、または(腫瘍の大きさにかかわらず)リンパ節転移を4個以上認める 進行度:比較的進行した状態:腫瘍がかなり大きく、リンパ節転移あり:治療の基本的考え方はステージ1,2と同様(ホルモン療法が効けばホルモン療法中心)ですが、放射線照射と化学療法の両方を併用するケースが大部分を占めてきます。※手術術式も乳房切除が多い(5年)生存率:72.48% リンパ節転移が「4~9個」の場合(ステージ3Aとなります) ホルモン療法単独 10年生存率 71.5% 抗ガン剤を追加すると+6%の上乗せ効果 癌研有明病院が、癌の腫瘍の大きさとリンパ節への転移の数による5年、10年生存率の統計を取っています。 それによると、腫瘍5センチの場合、5年生存率85.7%,10年生存率72.9% リンパ節転移5個の場合、5年生存率79.8%、10年生存率58.4%
いろいろ不安で調べていたときに、
その方の発信した言葉から、
勇気をもらったのでした。